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ポートジェネラル、3月20日の黒船賞へ!

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多摩川オープンに出走したポートジェネラル(牡6、高知・雑賀正光厩舎)。
レース前、雑賀調教師はこう言っていました。

「逃げられたら面白いと思う。1600mのレースを走ったことがない馬やさかい、距離が心配やけどね。ただ、同じレースに出ているノムラリューオー(牡10、船橋・石井勝男厩舎)はこの馬の全兄で、1600mや1800mで結果を出してる馬やから・・・うちの馬も持つかな?」

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12番枠のポートジェネラルはまずまずのスタートを切った。そしてスタンド前の直線で内の馬たちをスーッと交わし、ハナを奪う。
向こう正面、2番手の馬を引き離して、先頭をひた走る。
第4コーナー、後続の馬がポートジェネラルに襲い掛かる。
しかしポートジェネラルも余力を残している、先頭のまま直線へ!

そのまま~!

勝ったエースオブタッチ(牡5、川崎・三橋三吉厩舎)と2着のマズルブラスト(牡7、船橋・川島正行厩舎)には交わされたが、逃げて逃げて伸びて粘って3着。
そうそうたるメンバーを相手に堂々たるレースをしての3着だ。

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ポートジェネラルは1000mから1400mまでのレースしか経験したことがありませんでした。

「南関東の馬が速いと聞いていたんですが、スッと先頭に立てましたね。1~2コーナーは掛かり気味で、向こう正面なかばで折り合いました」

と、手綱をとった赤岡修次騎手。
短距離戦ばかりを走ってきた馬ですから、ぐいぐい加速していったのでしょう。
赤岡騎手の顔には、「嬉しい3着であり、悔しい3着でもある」と書いてありました!

「ここ3戦は逃げているけど、逃げんとダメな馬じゃないと思うんですよ。脚質には幅を持たせられるんじゃないかな。中央にいた頃は、後方からいい脚を使ったレースもありましたからね。どれくらいの距離までこなせるかどうかは手探り状態ですが、もし昨日の川崎記念に出ていたら、控える競馬をして6着くらいには来ていたかもしれない」

なんだか夢が広がります。
赤岡騎手が南関東の競馬場に遠征するのは年に数回。数少ないチャンスを生かし、慣れない左回りの競馬場で、得意の「逃げ」で結果を出しました。

「今日の馬場の湿り具合では、『前に行ったほうがいいだろう』と。一昨日、川崎で乗ってたのがよかったんですよ。いろいろ考えて騎乗することができたのも、佐々木竹見カップに出場させていただいたおかげです」

結果を出すことで、11位に終わった竹見カップを「収穫」に変えてしまったのですね。
赤岡騎手を慕っている本橋孝太騎手(船橋)が、「修次さんはめちゃくちゃ頭がいいんですよ!」と言ってたっけ。

「川崎には何度か来てるけど、初めてきれいなままで帰れます。いつも砂をかぶってドロドロになっていたから(笑)」

赤岡騎手はそう言って、慌ただしく空港に向かいました。

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雑賀調教師は、レースを終えて出張馬房に戻った愛馬を見つめながら、こう言いました。

「まだ上積みが見込める。軽い裂蹄持ちやさかい、暖かくなるともっとよくなってくる。黒船賞の頃は、ちょうどええんとちゃうかな」

ポートジェネラルの目標は、3月20日(祝日・春分の日)の黒船賞。
距離は1400m、舞台は南国土佐の高知競馬場です。

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