12月6日、高知競馬場で第14回開催の能力検査が行われ、6Rで
サラ系 2歳9頭、3歳6頭、古馬21頭
(小計36頭)
アラ系 2歳1頭、古馬 5頭
(小計 6頭)
の、計42頭が合格した。(内長休明けはサラ1頭、アラ3頭)
馬場状態は重で、若干時計は速めに感じた。
1~2Rは2歳戦。1Rで1着入線したのはデロス(牝・雑賀正光厩舎)。800m戦で53秒0ならスピードは申し分ない。同タイムで2着のエレガントタイシン(牝・谷力厩舎)もむしろ手応えでは上回っていた。3着ケングロウ(牡・雑賀正光厩舎)走ってくるムードはある。482キロの馬体で上位2頭にコンマ2秒差まで迫ったところがゴール板だった。
2Rは注目の北海道セリングセール購買馬、マキバノオトメ(牝・曽我心一厩舎)が登場。好スタートを決めたところはさすがだがレース間隔を考えてか、後はじっと追走するだけの5着入線。実戦では3勝の実績から考えても変わってくるだろう。
1~2着馬は共に直線で伸び脚を見せた。まず1着のケイエスケイン(牡・雑賀正光厩舎)だが、北海道3着までの未勝利馬。しかし三角からまくってくるような内容はまずまずで、輸入牝馬にノーリュート、ダンスホールと配合した血統も魅力。463キロで53秒3という時計。2着イニシエイター(牡・松木啓助厩舎)もニジンスキーの輸入牝馬にクリミナルタイプ、アンバーシャダイと配合した晩成血統。北海道では平場で3着までだが成長に期待できそうだ。
3Rはサラ系の3歳馬。1着したソーキーン(牝・炭田健二厩舎)は手応えを残したままの押し切り。船橋でデビュー勝ちの後、なかなか2勝目が挙げられなかった馬だ。412キロと小柄なタイプ。
直線もビシビシ追われて伸びてきたのはハトシェイプス(牝・雑賀正光厩舎)。オグリキャップの牝駒で430キロ。北海道では認定競走の2着があった。認定といえば3着入線のカネコメスカイ(
牝・雑賀正光厩舎)。岩手で芝の認定競走に勝ったものの、その後ダートでの勝ち鞍はない。ハートレイク産駒で448キロ。
旧3歳の京成杯3歳Sで2着に入ったマリアキラメキの産駒というリメインガッツ(牡・甲田守厩舎)も登場したが追走に手一杯の内容で良化が待たれるところ。父はペンタイア。
4Rはサラ・アラ混合の一般馬が登場。1着入線を果たしたクロノトリガー(牡6歳・雑賀正光厩舎)は先行してなお直線で各馬を突き放して見せた(2着に大差)。北海道ではD級で3連勝をマー
ク。B級では3着までの成績だった。高知ではD級でのスタート。
高崎皐月賞・金沢中日杯の勝ち馬という実績馬はトーシンイチバン(牡8歳・別府真司厩舎)。直前の岩手でもA2で掲示板があった。5着入線だが、E級格付けなら恵まれた。
5Rでも1着入線をしたのは雑賀正光厩舎のケイエスタイガー(牡4歳)。厩舎の方針だろうか、能検でもきっちり最後まで追ってくる。この馬はJRAで芝の1200mを1勝。北海道ではB級の入着があった。ヘクタープロテクター産駒で483キロ。
注目は何と言ってもテツノセンゴクオー(牡9歳・川野勇馬厩舎)だ。東京記念・大井金杯の勝ち馬でブリーダーズゴールドカップG2で4着という遠征成績もあり、今回の移籍各馬の中でも出色の実績である。直前は新潟で走っていたが、いかにも競走に行って気持ちが前に出るタイプで手応えを感じる内容の2着入線。E級格付けから快進撃が見られるか?
6Rはペースが速めになって前に行った2頭が好タイムをマーク。
1着入線はタイガーチャージ(牡6歳・川野勇馬厩舎)。JRAでは18D1勝のみだが、岩手でA2を勝っておりB級格付けなら仕上がりしだいというところ。2着はタイム差なしでアミフジキャプテン(牡6歳・雑賀秀介厩舎)。兄がマーチSG3勝ちのアミサイクロンでシャーラスタニ産駒。JRA未勝利から上山で頭角を現してC1~B3を3連勝、B2で2着というところまで上がっての高知移籍となった。
さて、注目はエイシンガイモン(牡8歳・竹内昭利厩舎)。ご存知の通りバブルガムフェローが勝った朝日杯3歳Sの2着馬で、関屋記念2連覇やセントウルS勝ちでG33勝の実績馬だ。芝の短距離の実績は申し分ないが、ダートでは実は2戦0勝。年齢的にも上積みとまで強気にはなれないが、そのスピードが何よりの武器になる可能性がある。能検では内々を回って7着入線。A級格付けで、化ければ一気に黒船賞への視界も拡がるが、果たして…。
アラ系のダスティー(牡5歳・松岡利男厩舎)は岩手の金杯勝ち馬で東北アラブダービー4着の実績を持つ。名古屋でもOPクラスを勝ち、金沢の黒百合賞を勝ったのが昨年の6月。490キロの堂々たる体躯でもう一花咲かせられるか?A級格付け。
もう一頭の実績馬はブルードラゴン(牡6歳・田中譲二厩舎)。
旧4歳時には東京ダービー4着、G1のジャパンダートダービーにも駒を進めている(13着)。南関東では最終的にはB級の勝ち鞍までだった。高知ではA級格付けとなる。
そして最後に入厩情報をひとつ。6日にJRAからの移籍馬として土居高知厩舎に転入してきたのがチタニックオー(牡4歳)。
シンザン記念2着・弥生賞6着から13番人気の皐月賞でエアシャカール・ダイタクリーヴァの3着となったあの馬である。
その後は屈腱炎との戦いとなり、1年半ぶりの出走となった10月6日の京都競馬場の鳴滝特別(1000万下、芝2400m)で11着。故障馬の再生術に長けた高知競馬場で復活を目指す事になった。トウカイテイオー産駒の代表格とも言える同馬はファン人気も高く、高知競馬場での活躍が期待される。

