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竜宮城体験

ひろめ市場で夕食を取っていると、向かいに座ったご夫婦に声をかけられた。
ふたりの目には、おなごひとりメシをかっ込む姿が哀れに映ったようで・・・。

気がついたら、ご夫婦と一緒にタクシーに乗っていた。
そして南はりまや町の「藤のや」へ。

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「藤のや」で2時間ほど過ごしただろうか。
さっきホテルに帰ってきた。
夢のような時間だった。
夢を見ていたような気分だ。

あのご夫婦は、私が名前や連絡先を訊ねても教えてくれなかった。
なのに、「また高知に来いよ。まだまだ連れて行きたい店があるから。高知には季節ごとの美味しいもんが、こじゃんとあるき」と言って笑っていた。
それぞれの職業だけは教えてくれた。
その職業の名を「藤のや」の大将に伝えると、必ず再会できるのだという。

ファイル 125-2.jpg

「藤のや」で包んでもらった鯖寿司を食べながら、呆然としている。
バレンタイン鯖寿司。
お腹いっぱいなのに、なんでめちゃくちゃうまいのか。