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復活ののろし

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第1回の黒船賞を制したのは、地元高知のリバーセキトバでした。
第11回の黒船賞を制するのは、どの馬なんでしょうか。
四国唯一の競馬場で、どんなドラマが繰り広げられるのでしょうか。
いよいよ明日は黒船賞です。黒船賞が復活します。
発走は16時20分です。

よそ者を快く受け入れてくれて。
馬に対する愛情を活力にして。
明るくたくましく、笑顔を浮かべて踏ん張っている。
高知競馬のみなさんに感謝を込めて、カウントダウンさせていただきます。
黒船賞まであと1日!

高知勢を舐めたらいかんぜよ!

フェラーリピサをはじめ、JRA勢はたしかに強い。
兵庫のアルドラゴンや名古屋のキングスゾーンも怖い。
だけどしかし、高知勢3頭を舐めたらいかんぜよ!

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ポートジェネラル(牡6、雑賀正光厩舎)

多摩川オープンの3着で、一線級と互角に戦える実力を示したポートジェネラル。
2月のはじめから3月のはじめまでの1ヶ月間は滋賀県の「栗東ホース具楽部」に滞在し、なんと坂路調教に励みました。
高知所属馬が坂路で鍛えられるのは、極めて異例なこと。
雑賀調教師の意気込みの表れです。
「その気になっとるさかい」と言って笑っていた雑賀調教師ですが、目は笑ってなかったです。
鞍上を務める赤岡修次騎手いわく、ポートジェネラルは状態の変化を表に出さないタイプで、高知に帰って来てからの調教の動きに変わりはないそうです。
「あとは、展開がどうなるかですね!」と赤岡騎手。

今回の黒船賞、先行馬が揃っています。
逃げ馬には厳しい展開になるのかな?
後続のみなさんが、ポートジェネラルのことを甘く見ていますように。
レースが終わるまでは舐めてもいいぜよ。

とにかく、赤岡+ポートジェネラル+雑賀調教師の鼻息(=逃げ?)が、黒船の鍵を握っていることは間違いありません。


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フサイチバルドル(セン8、田中守厩舎)

昨秋、高知にやってきた当初から期待をかけられていたフサイチバルドルですが、移籍初戦と2戦目は案外な結果に終わってしまいました。
移籍3戦目の黒潮スプリンターズカップは、猛追及ばず2着。
能力の片鱗は見せたものの、交わせそうで交わせないところにじれったさがつのりました。
しかし、移籍4戦目となった前走・だるま夕日特別では、別馬のような強さを発揮して楽勝したのです。
だるま夕日特別へ向かう過程で、マルタンガールという頭の高い馬のための調教用の馬具を使用するようになったことが、バルトルの転機だったようです。
マルタンガールの使用を進言したのは、転入当初から調教をつけている赤岡騎手でした。
黒船賞本番でバルドルの手綱をとるのは宮川実騎手ですが、追い切ったのは赤岡騎手。

「追い切りの動きは、前回よりもよかった。展開次第では“入着以上”もあるかもしれないですね!」

赤岡騎手の言葉には、「ポートジェネラルよりも、フサイチバルドルのほうに展開が向きそう」という気持ちがにじんでいるような・・・。
差し馬向きの展開になるなら、フサイチバルドルの出番かも!


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マリスブラッシュ(牡8、田中譲二厩舎)

夕暮れどき、マリスブラッシュは譲二先生と遊んでいました。
マリスブラッシュは優しく触れられるよりも、少し荒っぽく構ってもらったほうが喜ぶそうです。
マゾッ気があるのかも?

黒潮スプリンターズカップでフサイチバルドルの追撃を振り切って、黒船賞の優先出走権をゲットしたマリスブラッシュ。
マリスブラッシュにとって、3度目の黒船賞出走です。
8歳になっても衰えはありません。
前が崩れれば、掲示板に乗る可能性だって十分にあると思います。
食いしん坊のマリスブラッシュ。譲二先生お手製の青草パワーでがんばってね。

19日の23時30分現在、高知には雨が降っています。
明日は晴れるみたいだけれど、道悪は必至です。
フサイチバルドルを管理する田中守調教師が、「雨馬場のほうがええんかなあ」と呟いてたな~。

馬頭観音の秘密

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高知競馬場のパドックの裏手に、馬頭観音菩薩をまつったお堂があります。
このお堂は、高知競馬でデビューを果たし、現在は福山競馬のジョッキーとして活躍している佐原秀泰騎手のお父様がこしらえました。

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美しい曲線を描くお堂の屋根。
佐原騎手のお父様は、腕利きの宮大工として全国各地を転々としていたそうです。

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佐原騎手が福山に移籍して、8年の月日が流れました。
おととしの暮れには、マルチグランドボスに騎乗して2歳重賞を制覇しました。
そして。いよいよ明日。
佐原騎手は、黒船賞トライアルの「いろは丸特別」を制したジューシー(セン5、那俄性哲也厩舎)と共に、第11回黒船賞に参戦します。

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福山を代表するサラブレッド・ナムラベンケイを撃破して、黒船賞優先出走権をゲットしたジューシー&佐原騎手。
ジューシーの状態のよさを感じていた佐原騎手は、自信を持っていろは丸特別に臨みました。
そんな自信が、4角先頭の強気なレースに繋がりました。
「ナムラベンケイが出ていたレースを勝ったのは、価値がありますよね」
と佐原騎手。

いろは丸特別の直後、那俄性調教師は黒船賞参戦に消極的でした。
しかし、周囲の声に応えて出走を決意なさったようです。

「出られるだけで凄いことだと思います。競馬が上手な馬なので、ひとつでも上の着順を目指したいですね。黒船賞、楽しみにしています!」

佐原騎手はそう言って、イケメンフェイスをほころばせました。

佐原騎手の趣味は、ガンダムのプラモデルを作ること。
馴染みのおもちゃ屋さんには、10体もの佐原特製ガンプラが飾られているそうです。
そんでもって、佐原特製ガンプラを飾ってからというもの、そのおもちゃ屋さんのガンプラの売り上げが伸びたんやて!
きっと、お父様から受け継いだ血ですね。

高知競馬場で騎手人生をスタートさせた佐原騎手が、福山の馬に跨って、高知最大のレースに挑む。
明日は不思議な縁に想いを馳せながら、馬頭さんに足を運ぼうと思います。